日本の未来

グローバル化に邁進する日本の未来に危機感を抱く者です。歴史認識を正して日本人としての誇りを培いたいと願っています。体験にもとづく本音トークも交えます。

「日本ごときのために米中関係を犠牲にはできない」らしい


本日ツイッターで、【沖縄県民は翁長知事のリコールを!】という呼びかけを見かけました。もっともらしい、単純な図式が示されています。共感される方もいらっしゃることでしょう。けれども、辺野古移設の問題は、このような分かりやすい形で進行するものではないと思われます。

mochablend7 ?@mochablend7

沖縄県民は翁長知事のリコールを!】辺野古移設を撤回→日米同盟崩壊→在沖米軍撤退→中国が沖縄侵略→中華人民共和国沖縄自治区中国人民解放軍沖縄県民虐殺開始




下記は、「日米中」の関係を、極めてクールに客観的に述べた記事です。
筆者は、中国政治を専門にしている在米の日本人です。

新潮社 フォーサイト  武内宏樹

2014年の「日米中3国関係」をアメリカから見る

http://www.fsight.jp/23428


筆者の主張を端的に理解するために、次の簡単なクイズにお答えください。


●筆者は中国にとっての最大の脅威は( ① )だと考えている。

●留意しておかなければならないことは、世界で最も重要な2国間関係は( ② )関係であるという点である。

●日米関係は、あくまでも( ③ )のために大事となる。



答え  ① 中国自身      ② 米中      ③ 米中関係


多くの日本人は、最初に取り上げたツイッターのような、「日米同盟が必ずや日本を中国から守るに違いない」という認識しか持っていないのではないでしょう か。日本人は、「必ずしもアメリカの庇護の下に、我々の平和で安全な生活が保障されているわけではない」という認識を、しっかり持ち、現実を直視せねばなりません。

記事より一部引用・抜粋します。但し最後の《「成熟した関係」に自信を》は、全文を繰り返し読んでみても、見出しと内容の関係が釈然としません。不安をかき立てるばかりでは、よくないとの思惑から立てられた見出しなのでしょうか・・・?


内憂に悩まされる中国

米国では「中国脅威論」が喧しいが、では逆に、中国にとっての脅威とは何なのだろうか。米国、日本、ロシアなどが考えられようが、筆者は中国にとっての最大 の脅威は中国自身だと考えている。中国が最も脅威に感じているのは、圧倒的な軍事力を誇る米国でも、歴史的に摩擦と対立に彩られた日本でも、長い国境線を抱えるロシアでもなく、国民の間にくすぶる国家・社会への不満なのである。


ほど遠い「責任ある大国」への道

中国脅威論の基になっているのは、国内総生産GDP)で日本を抜いて世界第2位になった集合体としての中国像である。しかし、13億もの人口を抱える中国 は、GDPで世界第2位になったからといって世界で2番目に豊かな国になったわけでは決してない。加えて一党独裁を続ける中国共産党には国民の不満の矛先 も集中する。インフレや所得格差、腐敗といった国民生活に直結する問題が解消されない以上、反日ナショナリズムをあおって不満をそらす方法をいつまでも続 けられないことは明白である。

そう考えると、中国が「責任ある大国」として振舞うのがいかに難しいかがわかってくるのではないだろうか。

台湾問題や北朝鮮問題、日本をはじめとする近隣諸国との対外関係、それに台湾、北朝鮮、日本など全ての問題に関わってくる米国との関係といったことは、自国の安全保障、すなわち国益に直接関わる問題なので、政府としては強い関心を寄せているものの、一方で中東情勢やアフリカの貧困といった問題には無関心というのが外交姿勢の実態である。


「最も重要な2国間関係」とは

米国の政治家や外交官は日本に対して外交儀礼として「日米関係が最も重要」と言うかもしれないが、米国で本当にそう思っている人はまずいないと思ったほうがよい。

ジェームズ・スタインバーグ氏(前国務副長官、現シラキュース大学マクスウェル・スクール公共政策大学院長)の答はきわめて明快で、「米中関係のために日米関係が大事」というものであった。

ダラス在住のトーマス・シーファー元駐日大使も、昨年筆者のクラスの学生を前にして、「日米関係で最も大事なことは何か」という問いに対して、間髪を入れず「中国への対応」(managing China)と答えた。


米国が「中国側に立つ」という感覚

もちろん米国内において中国の台頭とともに日米関係の相対的な重要度が下がっていることも確かである。米国人の中には、日中間の摩擦の問題について、米中関係に悪い影響をあたえないよう中国の意向を汲みながら日本を牽制していくべきだと考える人もいる。

昨年日中関係に関する講演を行ったときに、尖閣問題をめぐって日中間で偶発的な衝突が起こるのが1番心配だと話した時の、聴衆からの発言には驚かされた。「万が一、日中間で戦争になったときに米国が中国の側に立って参戦するのをためらわなければならない理由はどこにあるのか」という質問だった。なぜ「日本ごとき」のために大事な米中関係を犠牲にしなければいけないのかという思いをもっている人がいるのも事実なのである。


「成熟した関係」に自信を

内憂に足を引っぱられる中国であるから、たとえ米国に対抗できるような勢力になったとしても、米国に取って代わって地域の安定と平和という国際公共財をもたらす振る舞いができるかというと疑問である。その意思も能力もあるとは思えないのである。

今の情勢の中で米国のアジアでの影響力が後退すれば、この地域が不安定な状態に陥ることは火を見るより明らかであろう。