日本の未来

グローバル化に邁進する日本の未来に危機感を抱く者です。歴史認識を正して日本人としての誇りを培いたいと願っています。体験にもとづく本音トークも交えます。

中東は日本人の手には負えない!手出しをするな!


西部
ゼミナール ■ゲスト 伊藤貫■ 2015年2月15日 

文明の衝突不介入主義外交

https://www.youtube.com/watch?v=529u9sljqXA

2015/02/16 に公開


西部氏の最初に述べられる2点(簡単に言えば、①人質となった2人が悪い。②これまでさんざん対米追従しておきながら今更何を安倍批判するか・・・)には、共感できませんでした。

けれども伊藤氏の、

アラブのことは日本人の手に負えないから、手を出すな!
②2人は過去400年間のあの地の歴史を勉強してから行ったのか?


というご意見には、賛成できます。続く、

イスラム圏は、約300年分西欧の文明から取り残された。それを時代遅れだと欧米が決めつけることには、無理と傲慢がある。

1919年にオスマンの領土分割をするとき英仏が国境線を引いた。英仏は腹黒くて、部族間のケンカをさせるように、わざと分断統治を仕組んだ。自分たちに都合の良い部族長を取り込んで、コントロールしようとした。約100年間の屈辱がある。


という見解にも、肯けるものがあります。

西部氏の「イスラム圏を自分たちの手に取り戻す、という主張を認めてやってもいいではないか」には、またしても???が浮かびました。

伊藤氏はそれに付け加えて、中東の紛争の歴史を分かりやすく説明されました。

1947 年にアメリカがリーダーシップを取って、パレスチナの土地を、シオニストと呼ばれるユダヤ人にくれてやると決めたが、もともと当時その地のユダヤ人の人口 はせいぜい15%から20%しかなかった。80から85%はパレスチナ人だった。それで武力抗争が起きたが、結局ユダヤ人が勝って、78%領土を取った。 それからおかしくなった。

しかも1967年にもう一度アラブ戦争があって、イスラエルが先制攻撃して、パレスチナ人が住んでいるところを 全部取った。その時米国務省は、「これは国際法違反である」と表向きは言いながら、実際はイスラエルに対する軍事援助と経済援助をものすごく増やした。そ れから話がこじれた。

パパブッシュはそれでも手加減したが、ジョージ・ブッシュは徹底的な破壊をした。



それを受けた西部氏は、自分ではなくある人(私の想像では、おそらく馬渕睦夫氏でしょう)の説だが・・・と前置きをした上で、

イスラム国に、モサドイスラエルの秘密警察)の影がある。かりにそうだとすれば、アメリカがそれを知らないわけはないから、これはマッチポンプ(自分で火をつけて自分で消そうとしている)という風に解釈できる。

そういう推論をするならば、世界資本主義が生き残るために、世界に戦争を仕掛けて、景気を取り戻そうとしている、これはロシアの問題も含めて(シリアを潰すことはロシアも深傷を負うので)、世界戦争の時代が始まったと言えるのではないか。

世界資本主義を先導してきたアングロサクソン系の人達、あるいはそれに群がる人達が、意図的にそこへ向かっているという見方もある。


と述べられました。

それに対して伊藤氏は、「半分賛成で、半分反対」と前置きをされ、面白い見解を示されました。

「お金儲けのためのファイナンシャル(財政上の・金融に関係する)モチベーション(動機付け)があって戦争させている」という説には賛成できないが、「あそこで紛争を続けることによって、イスラエルが得をする」と言っているユダヤ人がいることは事実だ。

自 分が若いころ、1984年ころに、変なことに気付いた。サダム・フセインが侵略戦争を仕掛けたとき、アメリカは(後にはフセインヒットラーみたいな奴だ と批判したにもかかわらず)イラクを支援した。しかし、イスラエルは、イランを支援した。これでは、この戦争はいつまで経っても続くではないか。

これを親しいユダヤ人に訊くと、「それが我々の目的だ。あの連中をいつまで経っても戦争が終えられない状態に置くことが、イスラエル人の利益になる。イラン人とアラブ人が戦争すればするほど我々にとっては都合がいい」と答えた。

このことから考えると、シリアでスンニ派のISやアルカイダが強くなればなるほど、困るのはシーア派のアサドであり、ロシアであり、イランだから、イスラエルにとっては好都合となる。



さすがに伊藤氏はワシントン在住でいらっしゃることもあって、世界情勢を非常に確実に、冷静な目で捉えていらっしゃいます。

日本が平和を国是とし、「国際平和に貢献する」志をアピールし、「積極的平和主義」などと息巻いたところで、最初の伊藤氏の言葉を借りれば、「日本人の手には負えない」のだということが、具体的によくわかりました。

その意味では、使命感に燃えて現地に赴くジャーナリストも、平和推進の外交を精力的に進めようとする首相をはじめとする政治家も、国際情勢や政治・外交を甘く見過ぎたのではないでしょうか。

日本人が無力感に苛まれて内向きになってしまってもいけないのでしょうが、何らかの行動を起こす前に、まずは歴史や国際的な勢力関係を徹底的に学び、自分自身及び自国の安全への配慮を確実なものにする必要があると考えます。